第16回東京都安全・安心まちづくりアカデミー修了生活動紹介 |
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今回は、平成16年後期に第2期生として受講され、保谷第一小学校通学区域ふれあいのまちづくり住民懇談会副代表として活躍されている、高橋俊郎さんにお話をうかがいました。高橋さんは、西東京市防犯推進会議の委員としても活動されています。 |
〔高橋さん〕
私は、42年間警視庁警察官として主に刑事、防犯の分野に従事し、平成4年に退職しました。何か地域の役に立ちたいと思っていたところ、6年くらい前に社会福祉協議会のふれあいのまちづくり事業で、「保谷第一小学校通学区域ふれあいのまちづくり住民懇談会(愛称ふれあい広場)」を設置することになり、経験を生かそうと副代表に就任し、主に防犯の観点からまちづくりに携わっています。市の担当者からアカデミーについて呼びかけがあったときに、「せっかくの機会なので、もう一度勉強してみよう」と思い、受講しました。
立正大学小宮先生から「犯罪機会論」について聞いたときに、今まで「犯罪原因論」で仕事をしてきたので、大きなカルチャーショックを受けました。その他にも、現職の時と変わった部分があり、再認識することができました。
ふれあい広場は、活動を通じて、「安全で安心なまち」、「交流のある楽しいまち」、「お互いに支え合う優しいまち」、「花と緑いっぱいの美しいまち」を目指しており、月1回の住民懇談会、月2回のミニデイ(お年寄りを中心とした地域交流の場)、年2回のフリーマーケットなど様々な活動をしています。
その中で、私は「ふれあい・わんわんパトロール」を推進しており、バンダナを800枚作成して希望者に配布し、現在、500名くらいの方に登録していただいています。また、近所の公園に集まって来られる方を中心に声をかけて、年2回合同パトロールを実施しており、多いときには42頭55人が集まり、新聞で紹介されたこともあります。
保護者や地元の方々に声をかけて、毎朝7時40分ころから8時30分ころまで、子供の見守り活動を実施しています。
基本的には、保護者は集合場所で子供たちを見送り、見守りリレーでつなげていきます。私は、いくつかの集合場所を周りながら校門前に向かいます。校門前では、校長先生も一緒になり、子供たちとあいさつをします。そのおかげで、500人くらいいる児童の顔がほとんど分かりますよ。中には、毎日握手してくれる子供もいます。
街で会ってもあいさつしてくれる子供が増え、PTAの方々とも顔見知りになったことで、地域の力が少しずつ向上していることを感じています。また、高齢にもかかわらず、毎朝車いすで見守りに参加してくださる方もいらっしゃいますので、心強く感じています。
小宮先生に教えていただいた犯罪機会論による「入りやすく、見えにくい」危険な場所は、周りにたくさんありますが、そこに多くの人の目を入れることで安全にしていきたいと思います。一人一人の目が「点」だとすれば、つながっていくことで「線」になり、さらに広がって「面」になって、子供たちを守っていくことが理想です。多くの方に関心をもってもらい、ネットワークの網目を細かくしていきたいと思います。
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