【挨拶】
吉村課長の挨拶
はじめに挨拶に立ったのは、東京都青少年・治安対策本部総合対策部 安全・安心まちづくり課の吉村課長。「夜間でも女性のひとり歩きができ、子どもが安全に遊べる街づくりに、皆さんの活動が多いに役立っています」など、感謝の弁を述べました。
昨年の都内の刑法犯認知件数は、約13万5000件と戦後最低を記録し、最多だった平成14年の約30万件から大きく減少しています。吉村課長は、「それだけ減ってもゼロではなく、都民の皆さんの“体感治安”はまだまだ改善されていません。今後とも、ぜひ活動の継続をお願いします」と話しました。
【第一部】講演
安全インストラクター 武田 信彦さん
続いて登壇したのは、“ヨッシー”こと安全インストラクターの武田信彦さん。「防犯ボランティアのココがすごい!」と題して、熱い講演が行われました。
約20年前、大学生だった頃に渋谷や池袋で防犯パトロールを始めたという武田さん。「当時は『一般市民がそんなことをしてもいいの?』、『なんの意味があるの?』などの厳しい意見もありましたが、その体験がいまの私の原点です」と話してくれました。
活動当初は、「何ができるのか」を模索ばかりだったとか。その体験談は貴重で、ユーモアを交えつつ語る「一般市民ができる(できない)防犯とは何か?」というテーマの講演時間は、あっという間に過ぎていきます。
「一般市民、警察、行政。それぞれ立場の違う人たちが協働して行うのが防犯です。私は、防犯を行う力をポジティブな意味を込めて、『安全力』と呼んでいます。子どもたちが住みよい街は、大人にとっても住みよい街。そして、子どもたちを見守る活動は、次世代の見守りを育む『安全のリレー』」になる――。そんな街づくりをしようではありませんか」との言葉には、参加者たちも大きな拍手を送っていました。
【第二部】安全運転技能向上訓練
時速40kmからの急ブレーキ体験
第二部は実践。多摩川河川敷にあるコースに出て、実際に青パトを運転しての安全運転技能の向上訓練です。当日は強風で寒い中、参加者たちは真剣な表情でハンドルを握っていました。
18台の車両は半分ずつ、①急ブレーキ体験 ②スラロームなどの体験に分かれます。後半は課題を入れ替え、全参加者がすべての項目を体験します。
テキパキと進行する警視庁の指導陣
スラローム訓練で、車両感覚や
安全なハンドル操作を学びます
指導員が運転する車両とバイクを実際に見て、速度感覚の違いも体験しました。
特にバイクについて速度を低く見てしまいがちです。右折する際、正面からバイクが来ている場合は、十分距離に余裕を持って右折することが重要なことを学びました。
片輪での一本橋は難関でした
参加者たちは真剣そのもの
街も安全、運転も安全で!
全行程、約2時間。指導員の方が最後に参加者へ語りかけた言葉が印象的でした。
「皆さんは普段から車の運転はなさっていると思います。しかし『青パト』は自分の車ではないので、慣れない面もあるでしょう。その点に気をつけて、ぜひ安全なパトロールを続けていただきたいと思います」
これには参加者全員がうなずき、有意義なセミナーは終了となりました。
「これからも防犯ボランティア活動がんばるぞ! おーっ!!」