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令和5年度青パトセミナーを開催

 令和5年11月30日、世田谷区の警視庁交通安全教育センターにおいて、本年度の青パトセミナーが開催されました。日頃から青パトによる防犯活動に従事されている方(車両15台・30名)が参加し、防犯パトロールと運転の両輪でのレベルアップに励みました。

 

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 カリキュラムは座学と実技の二本立て。最初に室内で講義を行ったのは、安全インストラクターの武田信彦さんです。
 「徒歩による見守りや防犯パトロールとともに、車両によるパトロールには機動力というメリットがあります。それだけでなく、青いランプを回しながら街中を走行している、どこかに駐停車しているだけでも、犯罪が発生しやすい『空白地帯』を減らす効果が期待できます。皆さんはあまり実感がないかもしれませんが、存在するだけで防犯力が生み出されているのです!」
 日本中を飛び回って防犯の講師を多数担っている武田さんは、「市民防犯(一般市民ができる防犯)」を専門に扱っています。だからこそ、「悪い人を“監視する”のではなく、地域や子供たちを“見守る”ことこそ重要」と訴えます。
 警察による防犯とは違い、市民が担うべきなのは「犯罪が起きにくい環境づくり」「助け合いの環境づくり」。それらを実現するためにも、徒歩や青パトによる防犯パトロールが姿を見せること、そして「やさしい気持ちの見守り」を心がけましょう、と熱いメッセージを送ってくれました。

 

写真3
写真4:武田信彦さん武田信彦さん

 

 パトロール中にどのような時間や場所に着目すべきかという点について、女性や子供をターゲットにした犯罪を防ぐためには、特定の場所ではなく、“瞬間”に着目することが重要といいます。
「たとえば小学生が友達と一緒に下校して、途中で友達と別れて一人きりになったとき。そんな“ひとりになる瞬間”に犯罪被害リスクが高まる傾向があるのです。とくに、大通りから一本入った道路、駐車場や駐輪場、公園、そして、集合住宅等の自宅周辺等はひとりになりやすいため注意が必要です。パトロールの際のルート決めなどの参考にしてみてください」
 ピーク時に比べ、都内の犯罪認知件数は大きく減少しました。その一方で、女性や子供が被害者となる犯罪は依然として発生しており、引き続き青パトの力、防犯ボランティアの力が必要なのです。

 実技は、普段から運転している青パトを使用してのコース内での講習。最初にインストラクターが注意したポイントは、「死角」についてでした。

 

写真5:ロープを使って車の死角の検証ロープを使って車の死角の検証

 

「昨今、おじいちゃんやおばあちゃんが運転する車に、お孫さんが轢かれてしまうという痛ましい事故の話が尽きません。そのような悲しい事故を起こさないよう、皆さんも青パトを運転するときには、必ず車の前後左右にある死角をよく確認してから発車するようにしてください」
 体の小さな子供が車の近くにいたら、運転席からは絶対に見えません。ドライバーにとっての死角はほかにもあり、サイドミラーに映らない角度も存在します。それらを再確認する講義も行われました。

 

写真6:左の車の運転席からサイドミラーでは右の車が見えない左の車の運転席からサイドミラーでは右の車が見えない

 

 最後に参加者たちが実体験したのは、「急ブレーキテスト」。直線コースを走り、時速50kmまで加速したところで急ブレーキをかけて停止するというもの。
 ドライバーは1人2回ずつトライしたのですが、ブレーキペダルを踏む瞬間に少し躊躇したり、思い切り踏み込むことができなかったりして、停止距離が長くなってしまう人が続出しました。それもそのはず、これはインストラクターが「ちゃんと止まれる人はほとんどいません」と断言するほどの難題。「急ブレーキというのは、訓練されたドライバーでも上手く踏むことができません。つまり、皆さんは急ブレーキを踏まない運転をすることが一番重要です。普段から安全運転を心掛け、急ブレーキを踏まない運転に努めましょう」
 実技を終えて、参加者からは「運転席からの死角の広さに驚きました」「実際に急ブレーキを体験して、上手く止まれないことが分かりました」などの声が続々と上がっていました。
 現在、都内にある青パトは約780台。それぞれが、それぞれの街の安全・安心をつくる“見守りの目”として、また犯罪を予防するための“バリア”として活躍してくれています。
 これからも安全運転で、犯罪の起きにくい街づくりのため、私たちの街を青パトが走り続けます。

 

写真7:インストラクターによる急ブレーキの実演インストラクターによる急ブレーキの実演

 

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写真9:参加者の急ブレーキの実技練習参加者の急ブレーキの実技練習