令和5年10月19日、お笑いトリオ・森三中の大島美幸さんが品川区立第一日野小学校を訪れ、第二グラウンドにおいて児童とともに特別授業に参加しました。秋晴れの青空の下、子供たちは防犯について楽しく学びました。
真新しい人工芝が敷き詰められたグラウンドに座って、3~6年生が待ち構えます。そこに、大崎警察署の一日署長を務めた大島さんが「皆さん、こんにちは!」と元気に登場すると、もっと元気な声で「こんにちは!」の大合唱が返ってきました。
この特別授業は、全国地域安全運動(10月11日~20日)の一環として、子供と女性の犯罪被害防止を目的に行われ、タイトルは、『森三中・大島さんと学ぼう~みんなが被害にあわないために~』
大島さん自身も、小学2年生のお子さんがいるため、「うちの子は毎日、学校から帰ってくるとすぐに友達の家に遊びに行きます。誰の家に行くかは教えてくれるけど、何時に帰ってくるかはわかりません。だから、ちょっとでも遅くなると、大丈夫かなと心配になります」と、母親らしい胸中を話してくれました。
心配なのは、もちろん事件や事故にあってしまうこと。そこで司会者の大崎警察署員が、「知らない人に声をかけられたり、追いかけたりしたら、どうすればいいのか。どうやって、自分の身を守ればいいのか。今日はみんなに大切なポイントを大島一日署長と一緒に楽しく覚えてもらいたいと思います」と児童たちに呼びかけ、クイズ形式の“特別授業”が始まり、大島さんも子供たちと一緒に回答しました。
まずは人物の顔のイラストを使って、「次の絵のなかで、怪しい人はどれだと思いますか」という出題。その内容は、次のようなものでした。
1番はいかにも凶悪そうな顔をした男性、2番はにこやかに微笑む女性、3番はよく街中にいるようなスーツ姿の男性、4番は顔の形に黒く塗りつぶしたイラストです。子供たちは悩みながらもそれぞれ手を挙げて回答し、1番30%、2番10%、3番10%、4番50%といったところでしょうか。
答えを求められた大島さんは、「私は、顔が優しそうでも中身は怖い人を見たことがあります。怪しい人かどうかは外見じゃないから、答えは4番だと思います」と回答。
正解は4番。は一日署長としてクイズにきちんと正解し、「見た目だけでは良い人か悪い人かどうか分からない。怪しい人かどうかを見た目で判断しないように」と子供たちに呼び掛けました。
その後、「声かけ」や「つきまとい」への対処法を学ぶための出題が続きます。「かわいい猫がいるから、一緒に見にいこうよ」「お母さんが事故にあって病院にいるみたいだから車に乗って」などと誰かに誘われたときにどうすればいいのでしょうか。
知らない人にはどんな声をかけられても、絶対についていってはいけません。
しつこく声をかけてくる人からは、「走って逃げる」「周りの人に助けを求める」ことも大切です。そこで大島さんが、どれぐらいの声で叫べばいいのかのお手本を見せてくれました。大島さんはマイクを外して「助けてーーー!」とグラウンドに響き渡るほど大きな声で叫ぶと、あまりの大きな声の迫力に、子供たちは思わず拍手していました。
大きな声を出すためには「恥ずかしがらず、おなかから声を出すんだよ」とコツを教えてくれて、子供たちも大島さんに続いて「助けてー!」と大きな声を出す練習をしました。
他にも防犯ブザーの使い方や保護者の皆さんに向けて痴漢や盗撮被害防止として、警視庁防犯アプリ「デジポリス」を紹介してくれました。
短いながらも充実した時間を過ごした子供たちは、これでこの日の授業は終了。いったん教室に戻って、ランドセルを背負って下校の時間となりました。
すると大島さんが、ピーポくんと一緒に正門で子供たちを見送ってくれました。子供と女性の犯罪被害防止は、地域住民の見守りの目が重要なポイントです。大島さんが模範となって子供たちを見守りつつ、一人ひとりと握手したりハイタッチしたりしてくれて、子供たちは大喜びです。この「楽しかった記憶」は、「困ったことがあったときに、どうやって自分の身を守るか」の授業と一緒に、心のなかに深く刻まれたことでしょう。
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