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新たなカタチの「みんなの交番」が足立区に開設!

 秋葉原駅から北東に向かって、つくば駅まで走るTX(つくばエクスプレス)は、平成17年開業。以来、沿線の開発が進むとともに路線人口も右肩上がりに増えています。
 そんなTXに秋葉原から乗って6駅目にあるのが、偶然ながら同じ数字をもつ六町(ろくちょう)駅。昨年11月、その駅前に颯爽と登場したばかりの、新たなコンセプトの『交番』を訪ねてみました。

ろくまる 外観
ろくまる 外観

 その名も『六町駅前安全安心ステーション ろくまる』
 交番とは、言わずもがな警察署が運営する警察官の活動拠点ですが、今回ご紹介するのは足立区、つまり自治体が運営する交番です。
 では、足立区はなぜこのような交番を設けることにしたのでしょうか。この施設を管轄する、足立区危機管理部犯罪抑止担当課長の坂本真之助さんに聞いてみました。
「この辺りは、ずいぶん前から再開発が進められてきたエリアなんです。そこにTXの開通が重なって、さらに追い風が吹いて現在に至ります。マンションなどがどんどん造られて人口が増えるとともに街のインフラも整っていきましたが、足りないものがひとつありました。それが交番でした。」
 交番の設置に関しては地域住民からの要望も多かったそうです。そこで足立区は、防犯の取組に積極的な近藤やよい区長のもと、地元警察署と連携した区営の防犯拠点の設置を推進し、それがこのたび形になったというわけです。

取材当日の隊員と足立区役所の担当員の方々
取材当日の隊員と足立区役所の担当員の方々

 ろくまる』の「ろく」には「安全」「安心」「快適」「便利」「思いやり」「クリーン」の6つが、「まる」にはその6つをつくる住民の輪(まる)との思いが込められています。

 朝8時の小学生の登校見守りから始まり、夜9時まで、1~2名の隊員が常駐、平日のみならず土日祝日も開所という心強い運用形態ですが、さらに強力なのが現在5名在籍している隊員の経歴。なんと、全員が元警察官です。
「開設にあたって、警視庁にOBを紹介してもらいました。今は全員、足立区の職員として従事してもらっています」(坂本さん)とのことですが、長い経験と実績をもつ方たちが見守ってくれているだけで、街の安全・安心にとっては大きな力となるはずです。
 隊員の任務は道案内を始め、困りごとの相談、時には雑談のお相手まで幅広いそうです。「住民の皆さんとふれあい、笑顔が見られることにやりがいを感じています。時には深々とお辞儀してくれる年配の方や、敬礼してくれる子供たちもいます。数十年前に警察官として交番に初めて立った時のことを思い出します。」ある隊員がそう語ってくれました。
 こうして話していると、下校途中の小学生が「トイレを使いたい」と訪れました。
 もちろん、そんなときにも隊員がやさしく対応します。

防犯に関する相談にも親身に対応します
防犯に関する相談にも親身に対応します

 完成間もないピカピカの施設は3階建てで、各フロアはそれぞれ趣向が異なります。

 1階 受付とろくまるホール
 2階 トイレ2室と隊員執務室
 3階 防犯相談室

 1階の受付にはボタンひとつで所轄の綾瀬警察署に直通するテレビ電話が設置されており、これは夜間の閉所時にも使用可能。なお、自治体が運営する防犯施設と警察がテレビ電話で接続されるのは全国でも初めてとのこと。ホールは開放的で、防犯パトロールの待ち合わせ場所にも最適です。2階トイレの片方はベビーベッドもある多目的仕様で、エレベーターから直行できます。学校帰りの子供たちを始め、赤ちゃんのおむつ変えにも利用してもらっています。3階の防犯相談室は、10人程度の会合なら充分の広さがあり、坂本さんは「防犯関連の会合などであればいつでもご利用いただけます。住民の皆さんのコミュニケーションの場として、それぞれの絆を少しでも深められる場として、『ろくまる』を有効に活用していただきたいと思っています。」と語ってくれました。

警察署直通テレビ電話
警察署直通テレビ電話
ろくまるホール
ろくまるホール
多目的トイレ
多目的トイレ
防犯相談室
防犯相談室

 建物の充実ぶりだけでなく、坂本さんは「屋外にも目を向けてほしい」と言います。
「建物の周囲2ヵ所に花壇が設置してありまして、ここで毎月第4土曜日の朝10時から、ご近所の方々に集まっていただき、お手入れをしてもらっています。園芸の専門家が丁寧に教えてくれますし、必要な用具も用意してありますので、予約なしに手ぶらで来ていただいてOK。費用も無料です。毎回20名近くの参加があって、とても盛況です」
 これは他地域からの移住者が多い六町の地域住民にとって、友人・知人を増やすチャンスでもあり、顔見知りの人が増えることは地域の防犯力の向上にも直結し……と、一石二鳥のイベントだといえます。
「わんわんパトロール」の途中に寄っていただけるよう、リードフックを備えた犬用の水飲み場も設置しました。

花壇の名前は「六町みんなの庭」
花壇の名前は「六町みんなの庭」
犬用の水飲み場
犬用の水飲み場

 長引くコロナ禍は防犯ボランティアさんの活動にも影響を与えていますが、コロナ禍が明けたら、防犯パトロールをはじめとする様々な防犯活動の拠点として、『ろくまる』のさらなる活躍が期待できるでしょう。
 新しい街の新しい「みんなの交番」は、新しい使い方が満載された新しい施設でした。
六町地域を守る番犬として、今後ますます街のみんなに親しまれるといいですね。

可愛らしいシンボルマーク
可愛らしいシンボルマーク
青パトも常駐
青パトも常駐

【取材日:令和4年2月7日】