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ガーディアンシップ北千住

取組主体の概要 千住地区6校の小学校PTA(父親)中心で行う自主防犯パトロール活動。
約120名(組織)が登録(平成21年1月現在)。
地域 東京都足立区千住
わが町・千住と子供たちの安全を守るため、お父さんたちが立ち上がりました。
江戸時代には宿場町としてにぎわった足立区千住。JR、東武鉄道、東京メトロ、つくばエクスプレスの駅である北千住駅の周辺は、近年は新しい商業施設、文化施設のオープンや複数の大学誘致も進み、新築マンションも目立つ活気ある地域です。そんな街に誕生した若いお父さんたちのパトロール隊「ガーディアンシップ北千住」について、代表の松林正之さんに聞きました。 集合写真

街の新たな発展は楽しみ。でも、子を持つ親は心配もあり。
写真1江戸時代に建てられた文化財のような商家の斜め向かいに瀟洒なマンションがあったり、小学校と民家のある通りを一歩曲がると居酒屋が軒を連ねていたり。新旧混在の魅力的なたたずまい、商店と住宅が隣り合うような下町の風情を色濃く残すのが千住の街です。北千住駅は東京の東の玄関口とも言える拠点駅ですが、主に乗り換えに利用される駅であり、長い間街は住む人のものという土地柄でした。その北千住駅周辺が大きく変わり始めたのは5年ほど前です。
写真2平成16年、西口の再開発事業で商業施設と劇場、住居などの複合施設が建設され、駅舎とを結ぶペデストリアンデッキが完成しました。その後、東京芸術センター、あだち産業センターといった文化・産業の拠点、東京芸術大学音楽環境創造科や東京未来大学といった大学の開校があり、今後も、二つの大学の開校を控えています。新しい人の流れや学生などの若者の居住も見込まれる千住ですが、少子・高齢化もやはり悩みの種。大学誘致などの実現も、実は小・中学校の統廃合による学校跡地の発生が後押ししているのです。
写真3便利でにぎやか、新たに発展しつつある街。でも、街が多くの見知らぬ人を受け入れる一方で、子供たちに声をかけてくれる下町のおじちゃんおばちゃんは高齢化していくという風景があります。子供たちを守るためには、子供たちの親自身が立ち上がろう。そんな声が「ガーディアンシップ北千住」の始まりでした。
PTAソフトボールのつながりで発足した、小学生のお父さんたちによる自主活動。
写真4千住地区の小学校は現在6校。千寿小学校、千寿第八小学校、千寿本町小学校、千寿桜小学校、千住常東小学校、千寿双葉小学校です。6つの小学校の児童数を合計すると2,500人以上。登校時間帯や放課後には、これだけの小学生たちが千住の街を行き交っています。
平成18年5月に発足した「ガーディアンシップ北千住」は、この6つの小学校のPTAを母体とする自主防犯パトロール隊です。活動の発端は、千寿双葉小学校のPTA会長(当時)の吉川和宏さんが、子供たちの安全を危惧して平成17年に始めたパトルール隊。大事件は起きていなくても、学校帰りの子供が不審者に声をかけられたり、追いかけられたりという事件は起きていたのです。翌年にすぐ6校全体の活動としてスタートできたのは、保護者のお父さんたちが学校対抗のソフトボールのリーグ戦で顔見知りになり、横のつながりができていたから。平成19年に、代表は千寿第八小学校PTA会長の松林正之さんにバトンタッチされました。
写真5千住の街と子供たちの安全を守ろうと、登録したお父さんたちは約120名。小学生の保護者ですから、その年齢は30代40代が中心です。始めるにあたって、足立区に助成金を申請してパトロールグッズと全員お揃いのTシャツとキャップを購入。各小学校に説明して協力を求め、千住警察署とも連携をはかりました。ただ、意気込みは十分でも、一家の主として働くお父さんたちには時間・体力・気力の面の負担は免れません。そこで、「ガーディアンシップ北千住」としての全体パトロールは月1回第2土曜日とし、毎週のパトロールの回数などは各校の判断で行うというルールにしました。
たとえば松林さんの所属する「千八ガーディアン」は、週1回、土曜日の8時から千寿第八小学校の学区域をパトロールしています。「登録者を5つのグループに分け、月1回以上にならないようにしています」(松林さん)。負担を分散することが続けるポイントです。
継続すること、犯罪抑止力となることが大切。青色パトロールもスタートしました。
写真6月1回の全員でのパトロールは、第2土曜日の夜8時、西口のペデストリアンデッキに集合してスタートします。お父さんたちが何十人も集まる様はなかなか頼もしい図。「直接の効果かどうかはわかりませんが、この活動が始まってから、自転車泥棒などの犯罪は減っているそうです。とにかく、悪者退治というより犯罪の抑止力になろうということで冷静にパトロールするようにしています」と松林さん。
全体パトロールでは駅前に集合して最新の情報を共有し、その後は6つに分かれて学区域へ。最後は所属する小学校に戻り、パトロールグッズを片付けて解散となります。徒歩が基本ですが、たとえば荒川に近く学区域が広い千寿双葉小学校のメンバーは、途中からは自転車を使用。一番駅に近い千寿本町小学校のメンバーは、駅の周辺の狭い路地まで歩くようにしたりと、学校ごとに臨機応変なかたちでパトロールしています。
写真7「子供を見かけたら “もう9時だぞ、早く帰れ”と声をかけます。もともと町会対抗の運動会をやるほど、近所付き合いは濃いんです。近所付き合いが薄れていく歯止めとしても我々への期待を感じています」(千寿双葉小学校・小野村正久さん)。「課題は固定メンバーにならないようにすること。毎年入学式後に新メンバー募集の呼びかけをしているので、若いお父さんにもどんどん入ってきてもらうようにしたいです」(千寿本町小学校・増渕正人さん)。
平成20年の夏からは、千住警察署から出発する青色防犯パトロールも行っています。これも6校のメンバーそれぞれが研修を受け、仕事帰りに午後7時ころから9時ころまでの間毎日交替で実施しています。松林さんは、「荒川と隅田川に囲まれたこの地域の6つの小学校全部が一致団結できたことがよかった。1校だけだったら難しかったかもしれませんが、6校だと協力し合ってやるんだという機運が生まれます」と語り、「うちもやらなくちゃ、というプレッシャーもありますけどね」と付け加えてくれました。わが子が卒業しても、OBとして協力してくれる方もいるとか。千住ならではの温かさと言えるようです。
写真8

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