自主的な防犯活動を支援するポータルサイト。最新の防犯情報を提供します。身近な仲間を誘いあって、できることから始めてみよう。

メニューを飛ばして本文へ進む

ホームへ戻る

防犯情報マップ

防犯トピックス

防犯ボランティア活動

都内区市町村の取組

安全安心まちづくり条例

防犯設備(防犯カメラ等)の整備

子供の安全対策

ボランティアリーダーの育成

地域安全マップ

企業連携

警視庁の取組

FAQ・このサイトの使い方

お知らせ・イベント

防犯団体登録・メール登録・各種資料

お問い合わせ

オープンデータ

防犯ボランティア活動紹介WEBマガジン
 品川区 池田山町会

地域 東京都品川区

 五反田駅の周辺は、東西南北どちらを見てもビルばかり。でも、ちょっと目を凝らして見てみると、ビルとビルの間にひっそりと隠れるように、細い坂道が存在します。そして、その急な坂道を登り切った高台には、都心の駅のすぐそばとは思えないほど静かな住宅街が広がっているのです。令和5年12月19日、そんな町で活動する池田山町会の防犯パトロールにお邪魔してみました。 写真:池田山町会のみなさん
活動開始のきっかけは「交番の廃止」でした
 池田山というのは昔からの呼び方で、現在の番地では東五反田5丁目近辺のこと。そんな池田山の「防犯」にとって大事件ともいえる出来事が起きたのは、平成19年のことでした。町内のちょうど真ん中にあり、この町の安全・安心を築く中心的な役割を果たしていた池田山交番が、廃止されることになってしまったのです。
 そこで地域の皆さんは、防犯と防災をメインに据える形で町会組織を再構築。大崎警察署の協力も得て有志による町内パトロールを開始し、その翌年には青パトの導入にもこぎつけました。さらには防犯カメラの設置も決定したのですが、それをどの場所に取りつけるかという点に「ひと工夫」を加えたといいます。
写真:電柱に取りつけられた防犯カメラ
電柱に取りつけられた防犯カメラ
写真:その根元には目立つポスターも
その根元には目立つポスターも
 ひとりのメンバーがこのように教えてくれました。
「外部からこの町内に入れる道は5本。ですので、まずはその5ヵ所の“入り口”にあたる場所に防犯カメラを設置しました。これで、地区内への人や車両の出入りを記録することができます」
 その効力のほどは、「以前は、池田山でもしばしば空き巣などの被害が起きていたのですが、防犯カメラの設置後にはほとんど皆無になりました。また、警察からの依頼があって事件の捜査資料として、映像を提供したこともあります。やはり防犯カメラは、少なからず犯罪抑止につながっているのだと実感しています」
 このような効果を町会の方が実感し、令和6年1月から防犯カメラが新規で10台増加されることが決まり、町内にある町会所有の防犯カメラは全部で24台となりました。さらに町内の住宅で自主的に設置した防犯カメラを加えると、なんと100台を超えるとのこと。これらが24時間、防犯の目としてこの町を見守っています。
写真:パトロールに出発!
パトロールに出発!
写真:チラシをポスティングします
チラシをポスティングします
 ボランティアによる徒歩によるパトロールは昼間に月2回、夜間に月1回。その他に青色防犯パトロール車(青パト)でのパトロールを月2回行っています。整然と区画整理された広い道路をゆっくりと歩きながら、特殊詐欺などの注意喚起をするためのチラシをポスティングしたり、路肩に設置された消火器のチェックをしたりしながら進んでいきます。廃止された池田山交番は「池田山地域安全センター」に形を変え、昼間帯を中心に警察官OBである「地域安全サポーター」が勤務するようになり、地域安全の拠点としての機能を維持しています。パトロールの際には、この地域安全サポーターや大崎警察署の警察官が同行してくれるのも、心強いかぎりです。
写真:警察官も同行
警察官も同行
写真:チラシの手渡しも
チラシの手渡しも
 この日のパトロールに参加していたメンバーの平均年齢は70代で、最高齢は86歳でした。でも、元会長の小林義行さんは「みんな同世代で気が合うし、この町を大切に思う気持ちも同じ。こうして月に何度か集まれるのも、なんだか同窓会みたいで楽しいですよ」と目を細めます。
 パトロールに同行していた大崎警察署の方によれば、「皆さんご高齢であるにもかかわらず、定期的なパトロールをされていることに頭が下がります。こうした活動が防犯に有効であることは間違いなく、今後も無理のない範囲で継続されるよう、私たちもパトロールに同行しますし、協力を惜しみません」と連携も万全とのこと。
 最後に小林さんは、「東京では、隣に誰が住んでいるのかも知らない人が多いといいますが、以前はこの町もそんな感じでした。でも今はこの活動のおかげで近所付き合いも活発になり、子供たちが手を振ってくれるなどして、町全体が明るくなったように感じます。これは、防犯パトロールの副産物なのかもしれませんが、私たちの活動がこの町の防犯を担い、町の活性化につながっていけば、こんなにうれしいことはありません。まだまだ、町会で力を合わせて活動を盛り上げていきますよ。ここの町会は男女問わず非常に熱心ですから」と力強く、優しい笑顔で語ってくれました。
写真:小林義行さん(左端)
小林義行さん(左端)

このページの関連カテゴリー