大東京防犯ネットワーク｜防犯ボランティア活動事例紹介WEBマガジン

ホームへ戻る

防犯情報マップ

防犯トピックス

防犯ボランティア活動

都内区市町村の取組

安全安心まちづくり条例

防犯設備（防犯カメラ等）の整備

子供の安全対策

ボランティアリーダーの育成

地域安全マップ

企業連携

警視庁の取組

FAQ・このサイトの使い方

お知らせ・イベント

防犯団体登録・メール登録・各種資料

お問い合わせ

オープンデータ

　浜ランwanrun(ワンラン)会

東京都中央区

　中央区日本橋といえば、東京の中心地。関東大震災・東京大空襲と二度にわたって未曾有の被害を受けつつも、戦後は大きな復興と発展を遂げた街でもあります。百貨店や魚市場、さらには金融街に問屋街と、まさに東京の経済を象徴する街。伝統ある街に長く住む方が多い一方、近年は新たな住民も増えています。秋の気配が漂い始めた9月8日、そんな街のわんわんパトロールに同行してみました。

　隅田川のほとりにある、広大な浜町公園。球技用のグラウンドでは、大勢の野球少年たちが汗を流しています。そこから少し離れた、川沿いの遊歩道に造られた小さな「浜町公園ドッグラン」が、メンバーの“本拠地”。『浜ランwanrun(ワンラン)会』の由来でもあります。普段のパトロール活動の際はここで待ち合わせ場所にするのですが、この日はちょっと様子が違っていました。愛犬を連れた皆さんが集合したのが、久松警察署だったからです。
　来訪の目的は、『浜ランwanrun会』が地域安全運動功労団体として、警視庁生活安全部長・東京防犯協会連合会会長連名賞を受賞したため、会長の若山光一郎さんが、同署の髙橋正良署長から感謝状を受け取りました。

感謝状を受け取る若山さん（右）

　若山さんは、この街で店を構える飲食店の三代目、7年前に犬を飼い始めて以来、地元の行政に感謝していることがあると言います。
「中央区は、区内に3ヵ所の無料ドッグランを設けてくれています。これは都会の愛犬家にとって、たいへんありがたいことです。私たち利用者も、ドッグランを掃除したり水道周りを整えたりと、運営面の下支えをしながら使うようにしています。」
　もともとボランティアには関心がありませんでしたが、犬を飼ったことがきっかけで「中央区動物と暮らしやすいまちづくり会」に参加するなど、主にペットに関わるボランティア活動に参加し「わんわんパトロール」という活動があることを知りました。
　毎日の犬の散歩のついでに、街を見守ることができる――。それなら、活動にあたっての負担も最小限で済むので、犬を飼っている人なら参加のハードルも低いのではないか、と考え、「浜町公園ドッグラン」の利用者たちに声をかけ、『犬友』つながりで防犯ボランティア団体の結成に漕ぎつけます。平成30年10月のことでした。
「まさか散歩しながら防犯活動ができるなんて、思いもよりませんでした。同時に、これは小さな活動かもしれないけれど、大げさにいえば地元への恩返しになるとも考えました。」
　それから4年。現在は、19名と18匹がメンバーとして名を連ねています。
　半数以上はこの街に新しく住み始め、犬と一緒に伝統を守るメンバー構成。
　「浜ランwanrun会」の活動の基本は、久松警察署管内にある2つの小学校の下校時見守りを週2回。持ち回り制のようなことはせず、「その日、できる人」が担当するのが決まりで、だいたい3～4名のメンバーと愛犬が二手に分かれて、通学路で見守り活動を行っています。
　子供たちともすぐに顔見知りになり、「ワンちゃんの名前は？」などと会話も弾むそう。パトロール中に話しかけられることも多く、飼い主さんに合わせて一生懸命並んで歩く愛犬たちの姿は、愛らしくて目立ちます。

　記念撮影を終えたところで、久松警察署の髙橋署長に話を聞きました。
「こちらのグループは、当署管内で最初にできたわんわんパトロールの団体です。活動を始めた頃は、主に子供の見守りをしていただいていましたが、今は街全体の安全・安心にも目を配ってくれています。こうした熱心な活動が、街の防犯に役立っていることは間違いなく、本当に頭が下がる思いでいっぱいです。それが結成からおよそ4年、メンバーの数も倍になったことで、より心強くなりました。今後もケガや事故のないよう気をつけながら、継続してお力添えを願いたいと思っています。」

高橋署長

　現在この活動の母体となる中央区動物と暮らしやすいまちづくり会では、わんわんパトロールの活動以外に、犬のしつけ方教室や保護猫活動など、多方面の活動も。
　若山さんは、最後にこのように話してくれました。
「私たちは、メンバー内で使う連絡用のLINEグループをもっています。そこで先日の大雨の日に、隅田川の水位映像をライブで中継したメンバーさんがいるんです。
　各地が甚大な水害に見舞われた今夏の日本。いざというときのために、こうして『浜ランwanrun会』の活動が、動物を飼っているかどうかに関わらず、街の安心安全につながればと考えて皆さん活動されています。」

　その話を飼い主の横で聞いていた愛犬のケイちゃん（ダルメシアン）も、「うん」とうなずいているようでした。

パトロールへ出発

通学路をパトロールく

「浜ラン」でのワンちゃんたち

【取材日：令和4年9月8日】

このページの関連カテゴリー

防犯トピックス

ホームへ戻る

このページのトップへ