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「次の10年」に向けて進化を続けるパトラン
~パトラン東京 5周年~

 令和6年4月6日、江東区夢の島にあるBumB東京スポーツ文化館でパトラン関東サミットが開催されました。普段はあまり会うことのない各地区の代表やメンバーが一堂に会して情報交換するとともに、東京チームの発足5周年式典が行われました。

写真1

 

「パトラン」とは――――

 文字どおり、「パトラン」は「パトロール」と「ランニング」という2つの単語を組み合わせた造語。発足した経緯は、平成25年、知人女性が不審者事案の被害にあったことをきっかけに、立花祐平さん(パトランJAPAN代表)が始めたものです。最初は小さな活動でしたが、普段のランニングをしながらパトロールをするという気軽さから、やがて福岡県の地方都市から九州全域へと広がり、そして全国へと波及していきました。

 

立花代表の意気込み――――

立花さん:「スタートして12年目に入った現在、全国のメンバー数は3,500名を超えました。ひとつの目標として設定していた、47都道府県のすべてに支部をつくることは達成できていませんが、今のところ44都道府県にまで届いています。残っているのは徳島、石川、新潟の3県だけなので、なるべく早く“全国制覇”をしたいと思っています」

 立花さんは、このように「これまでの10年」を振り返るとともに「次の10年」の展望に触れました。その「次の10年」について「ひとつの柱となるのが、自治体や企業、あるいは教育機関などとの連携です。これまでの枠にとどまらず、パトランをどんどん広げていきたい」と話しました。

 

写真2:立花祐平さん立花祐平さん
写真3:これまでの歩みこれまでの歩み

 

パトラン東京 発足5周年――――

 東京チームの発足5周年式典では、パトラン東京チーム代表の渡部信隆さんが登壇し、これまでの活動を支えてくれた各メンバーへの感謝と今後の意気込みについて語りました。

渡部さん:「パトラン東京を立ち上げて何とか5周年を迎えることができました。『パトラン』の存在を知ってメンバーの一人として参加していた私が東京チームの代表として活動できるのは、各地域のメンバーやここにいる皆さんの支えのおかげです。チームのモットーの『やりたい人が、やりたいときに、やりたいからやる』ことを大切に今後もこの活動を広げていきたいです」

 

写真4:渡部信隆さん渡部信隆さん

 

パトラン東京と自治体との連携 ~シナジー効果の手ごたえと可能性~ ――――

 東京チームでは自治体との連携のさきがけとして、江戸川区役所と連携した活動を始めています。メインとなるのは「星屑拾い(ゴミ拾い)」で、同区内鉄道各社12駅の周辺を掃除する美化活動です。令和4年9月にスタートし、その後は2ヵ月に1回ずつの活動で、それぞれの駅を巡回していくというスタイルで継続されています。
 この式典に出席した江戸川区環境部長の天沼浩さんは、江戸川区とパトラン東京の出会いについて、

天沼環境部長:「江戸川区は昭和45年頃から、さまざまな形で環境をよくする運動を行ってきました。こうしたボランティア活動というと、町会や自治会といった“地縁”によるものが多かったのですが、高齢化や加入率低下などを理由に参加する人が年々減少し、このままでは地域力も落ちてしまう恐れが出てきました。そこで行政として、地縁活動を支える裾野を広げる形で、防犯や美化の活動に携わっている人たちを募り後押しできないものかと探していたところ、パトラン東京の皆さんと出会ったわけです」

 天沼さんはパトラン東京との活動に大きな手ごたえと可能性を感じているそうで、さらに次のように話しました。

天沼環境部長:「以前は、私たち行政から区民の皆さんに働きかけて、何らかの活動を進めていくというスタイルが基本でした。今後はそうではなく、どなたか核となる人に主体的に動いていただいて、私たちは舞台裏で支援するという形になっていきます。そこで考えた私たちのキャッチフレーズが、『パトランのパトロンになる』です」

 

写真5:天沼浩 江戸川区環境部長天沼浩 江戸川区環境部長

 

パトランの効果 ~参加者増加と環境美化~ ――――

 多くの人たちの思いが詰まった、江戸川区での「星屑拾い」。初回の参加者数は77名でしたが、直近では200名を超えるまでに広まりました。参加したのは地元住民をはじめ近隣の企業や店舗で働く人たち、学生、さらには障害者団体の人たちもいたとのこと。
 天沼さんによると、過去の江戸川区には、「街が汚い」「ゴミが多い」といった不名誉な風評があったそうですが、この活動を始めた以降はポイ捨てが多い街とは言われなくなりましたと、効果のほども上々のようです。

 

パトラン東京と教育機関や企業とのコラボ開始 ~さらなる拡大へ~ ――――

 教育機関とのコラボでは明治大学と都立葛飾商業高校定時制にパトランチームが発足しています。すでにかつしかふれあいRUNフェスタに救護ランナーとして参加した実績もある葛飾商業高校定時制では、授業カリキュラムにパトランを組み入れる可能性もあるそうです。
 企業では、社会貢献の一環として社内チームが結成されたり、新人研修の手段として取り入れたりしたという、予想外ともいえる反響もあり、今後ますますのパトラン活動の拡大が期待されています。

 

写真6:会場は赤一色会場は赤一色

 

渡部パトラン東京代表の抱負――――

 東京チーム代表の渡部さんは「まちの「ため」、誰かの「ため」、自分自身の「ため」など参加する理由は人それぞれです。社会や地域のためと重いハードルを課すことなく、誰でも気軽に取り組めるのがパトランの魅力です。今後もパトランを発展させていきたい」と今後の抱負を熱く語り、この日の式典はすべて終了となりました。

 渡部さんの言葉のとおり、ボランティア活動を始める理由は人それぞれで、『やりたい人が、やりたいときに、やりたいからやる』ものです。皆さまのご参加をお待ちしております。

 

写真7:力を合わせて宣誓力を合わせて宣誓