令和4年9月19日、イオンモール多摩平の森(日野市)において、「TOKYOこども見守りの輪プロジェクト」のイベントが開かれました。これは、東京都が本年度から実施している同プロジェクトに、大型ショッピングセンター事業や総合スーパー事業などを展開するイオングループが賛同・協力したことを記念してのもの。本年6月22日には、両者の間で覚書が締結されていました。
この日、同店では毎年恒例の「防災フェス」が実施されており、イベント会場には地元の警察署と消防署、消防団による車両の展示コーナーなども設けられていました。記念撮影や体験乗車をした子供たちは、憧れのパトカーや白バイ、消防車に大喜びです。
3階のイオンホールで行われていたのは、未就学児童などを対象にした防犯教室や食育教室、塗り絵コーナーなど。座学だけではなく体操で体を動かしたり、ロールプレイングで不審者から声かけされた場合の対処を体験したり、防犯標語「いかのおすし」を塗り絵で楽しみながら学べたりするなど、さまざまな工夫が凝らされていました。
ほかにも、交通安全シミュレータや東京都子供政策連携室による「こどもスマイルムーブメントブース」も出展。この日、外は台風14号の影響を受け、あいにくの悪天候でしたが、買い物のついでに立ち寄ってくれた方々も含め、たくさんの親子が来てくれました。
セレモニーが始まり、ステージに小池百合子東京都知事が登場すると、会場内の子供たちは、テレビで見たことのある知事の姿に目を丸くし、保護者たちは思わずスマートフォンを掲げて撮影を始めます。そんな中、知事は次のように挨拶しました。
「子供たちが、いかにして将来の夢や希望を持つのか。これは社会にとって、もちろん親御さんにとっても大事なことです。東京都は“チルドレンファースト”という考え方で、子供たちがすくすくと育ち、夢や希望をもって人生を歩んでいくことを応援していきたいと考えています。そのためには何より、地域が子供たちにとって安全・安心でなければなりません。地域ぐるみで子供を守る気運を高めるために、『見守りの輪』というプロジェクトを始めています。そこに賛同してくれたのが、こちらのイオンモールとイオンリテールの皆さんで、都内に合計25店舗あるそうですが、子供の安全・安心への呼びかけなど、さまざまなご協力をいただいております。さあ、子供たちの夢や笑顔を私たちで支えて、大きく広げていきましょう」
そう話すと、場内から大きな拍手が沸いていました。
イオンモールの岩村康次代表取締役社長も挨拶に立ちました。
「防災や防犯においてもそうですが、今は何が起きるかわからない時代です。そんな時代だからこそ、われわれイオングループも地域の皆さんと力を合わせることで、一緒に何かできるのではないかと思っています。それを実現するため、地域の皆さんの意見を常にお待ちしていますし、そこでいただいたアイデアによって、この『TOKYOこども見守りの輪プロジェクト』もよりよいものになっていくと考えています。どうか引き続き、お付き合いをお願いいたします」
続いて、イオンリテールの井出武美代表取締役社長も登壇し、店舗で行っている地域活動などを紹介しました。お二人とも、ただ店舗を運営するのではなく、「その地域とともにあることが大切」と強調していることが印象的でした。
同プロジェクトに関する東京都との覚書締結の翌日6月23日から、イオンモールではさっそく、新たな店内放送を始めたといいます。どんな内容なのでしょうか。
「防犯に関する放送を2種類、大人向けと子供向けのものを作成しまして、1日に2回ずつ店内に流すようにしました。そのほか、店内各所に設置したモニターで『いかのおすし』の動画も放映しています。こちらは、小さなお子さんがよく見てくれていますよ」
そう笑顔で話してくれるのは、イオンモールCX創造本部首都圏事業部長の武田久和さん。その地域でただビジネスを展開するだけでなく、さまざまな課題の解決に向けて活動していることも説明してくれます。
イオンモールが目指す姿は、「イオンモールに行くときは“わくわく”、イオンモールから帰るときは“笑顔”」なのだそう。それを実現するため、従業員の皆さんが細やかな目配りをしていることが、ひしひしと伝わってきます。
子供たちの安全・安心を見守る目。そこに、イオングループ25店舗の従業員たちが加わってくれたことは、とても心強いかぎりです。
【取材日:令和4年9月19日】 |
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