愛犬と一緒に見守りスタート!
~高島平警察署わんわんパトロール隊発足式~
令和元年10月20日(日)、板橋区内の公園で「高島平警察署わんわんパトロール隊発足式」が執り行われました。愛犬を連れて散歩しながら防犯パトロールを行うわんわんパトロール隊の発足式に、飼い主と愛犬たちが多数集まり結束を固めました。
今回のわんわんパトロール隊は、高島平警察署生活安全課から管内に居住する愛犬家たちへの呼び掛けによって結成されたもので、その“発起人”である、高島平警察署生活安全課の山口孝郎課長にお話をうかがいました。
「私は今年2月に高島平警察署に着任しました。以前から犬の散歩をしながら街の見守りをしてくれる人たちのパトロール隊を結成したいと思っていたところ、高島平警察署にも同じことを考えていた勤務員がおり、一緒に準備を進め今回ようやく実現にこぎ着けました」
山口さんも自宅で犬を飼っている愛犬家。課員とともにアイデアを出し合って「わんわんパトロール隊」の参加募集のチラシを作成し、管内の動物病院に置いてもらったところ、すぐに予想を上回る反響があったそうです。
「申し込みがあっという間に50人を超えたのには驚きました。現在は、52人がわんわんパトロール隊に登録しています」
発足式の冒頭、挨拶に立った山口課長は、「防犯には、住民の皆さんの力が不可欠です。できる範囲で結構ですので、無理をせずにパトロールしてください。防犯パトロール中と書かれたベストを着て街を歩く姿を見せるだけで、犯罪を企てる者をひるませる、もしくは諦めさせる効果があります。また、地域住民の防犯意識を高めるという効果も期待できます。特に、女性や子供を狙った犯罪を減らして、高島平の街をより安心・安全な街にするため、ぜひ皆さんの力を貸してください。」と話しました。
続いて防犯講話を行った高島平警察署生活安全課課長代理の北島佳和さんは、パトロールをするにあたっての注意点を次のように語りました。
「防犯パトロールといっても、犯人と格闘して逮捕してくださいとお願いするわけではありません。愛犬と一緒に街を散歩して、いつもと違う何かを見つけてほしいのです。『ながら見守り』で十分なのです。不審者や不審車両を見つけても自ら声をかけたりせず、違和感を覚えたらすぐに110番してください。そういう積み重ねによって、犯罪の芽をひとつでも摘むことができれば良いのです」
フレンチブルドッグにチワワにマルチーズ……。さまざまな種類のわんちゃんたちが30匹近くも集まると、ケンカのひとつも起こりそうですが、そんな様子はありません。ときおり吠え声は上がるものの、わんちゃん達もみんな真剣な面持ちで発足式に参加しています。
パトロール隊の代表に就任したのは、永瀬悠子さん。小学生の男児ふたりと、フレンチブルドッグのゲン(オス5歳)と暮らすママさんです。
「今の場所に暮らし始めてから12年になりますが、お世話になっている地元に貢献できる何かをしたいということは、ずっと考えていました。そんなとき、夫からわんちゃんを連れた防犯パトロール隊の話を聞き、それなら私にもできると思って、友達を誘って参加することにしました」
「今はまだ結成したばかりで、パトロールといっても、どこをどう歩いたらいいかもよくわかっていません。でも、ベストを着て散歩しているだけでも、子ども達が声をかけやすくなるだろうとは感じていますし、メンバーの方と一緒にいろいろ経験しながら活動を広げていければいいなと思っています」と決意を語ってくれました。
最後にピーポ君も加わり、参加者全員で勝どきを上げて発足式は幕を閉じ、わんわんパトロール隊員達は、それぞれパトロール(散歩)に出発しました。
団地の街・高島平で始まった新たな試み。今後のわんちゃんと愛犬家たちの活躍とともに、このような「ながら見守り」の輪が更に広がることが期待されます。