平成31年3月3日、武蔵野市・武蔵野スイングホールにおいて「平成30年度防犯ボランティアのつどい」が開催されました。大学生をはじめ日頃から地域の防犯ボランティア活動に取り組む幅広い年代の方が数多く参加し、講義や情報交換など有意義な時間を過ごしました。
冒頭の挨拶で東京都青少年・治安対策本部安全・安心まちづくり課松井担当課長は、日頃の防犯ボランティア活動への感謝を述べるとともに、近年、子どもが被害者となる痛ましい事件が続いており、子どもがこのような事件に遭わず安全に暮らせるよう引き続き防犯活動への協力を呼びかけました。
この日のプログラムは2部構成で行われ、第1部は防犯情報マップの活用講習会、第2部は日本こどもの安全教育総合研究所理事長の宮田美恵子講師による、「子どもの安全対策」をテーマにした講義とワークショップです。
第1部の「防犯情報マップ活用講習会」では、今後の防犯活動に役立てていただくために、用意されたパソコンを実際に使い「防犯情報マップ」を体験しました。
「パソコンは苦手。」という世代の方々ですが、「家では使っているよ。」という方もおり、係員のサポートを受けながら慣れた様子で操作している方も数多くいらっしゃいました。
最初に「子供の安全マップ」で、会場となった武蔵境駅周辺での不審な声かけ情報を確認してみました。不審な声かけが発生した地域や交通事故が発生した場所が地図上で一目でわかるように表示されます。参加者からは、「小学校の周辺が多いな。」「今はまだ大きな事件にはなっていないけど注意しないと。」等多数の声が挙がっていました。
東京都の職員からは、「この『防犯情報マップ』を積極的に活用し、防犯ボランティア同士で情報共有を図り、防犯活動に役立てて欲しい。」という説明がありました。
「防犯情報マップ」↓
https://bouhan-tokyo.maps.arcgis.com/home/index.html
第2部は宮田美恵子講師による講義とグループワークです。宮田講師は、大阪教育大学附属池田小や、松戸、新潟の児童殺害事件を取り上げながら、事件から学ぶ教訓と被害防止に向けた子どもの安全対策について講義されました。
また宮田講師は「地域の絆が犯罪抑止の大きな力となる。」と話し、誇りを持って誇り高い活動を行って欲しいという願いを込め、「プライド防犯」という呼び名を紹介しました。また宮田講師は、防犯ボランティア活動における「M・A・T・E(メイト)」というキーワードを紹介し、「Man(できる人が)」「Act(できることを)」「Time(できる時に)」「Enjoy(楽しみながら)」活動することが大事であり、無理のない安全・安心な活動を呼びかけました。
第二部後半のグループワークでは、5つのグループに分かれ「一人で下校している小学生」「一人で公園にいる子ども」「迷子の子ども」「夜のコンビニの前にいる中高生」「高齢者」にどのように声をかければいいかを話し合いました。宮田講師は、「相手に声をかける時には、まず相手が警戒しないように「パーソナルスペース」を意識することが大事です。相手に近づきすぎず離れすぎない距離(お互いが手を伸ばしてぶつからない距離)を意識し、目線の高さも相手に合わせることが大切です。」と説明されました。
グループで話し合った後は発表です。子ども役と声をかける役などに分かれ、グループごとで話し合った声のかけ方を発表しました。
相手に近づきすぎないようにしながら腰をかがめて目線を低くし、また声の大きさや顔の表情など、どのグループも講義で学んだポイントを意識している様子が伺えました。
3時間半に及ぶ盛りだくさんの内容でした。終了後、参加者に話を伺うと、「防犯情報マップを家に帰ってからまた見てみようと思います。」という声や、「防犯活動ではいつも子どもと高齢者を意識しながら行っているので、今日のグループワークはとてもためになりました。」という感想を聞くことができました。また地域で自治会長をしているという方からは、「大きな事件が起こらないように、日々こうした活動を続けていきたい。」と笑顔で話していただきました。
最後に宮田講師と参加者の皆さんとで記念撮影をし「防犯ボランティアのつどい」は終了しました。
皆さま、ご参加ありがとうございました。
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