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田園調布東久自治会

取組主体の概要 地域有志によるボランティア隊
地域 東京都大田区

 こちらの東久(とうきゅう)自治会は昭和6年発足、85年という長い歴史をもっています。これまでにも子供からお年寄りの方まで、地域の方々と各種活動を行っています。その中でも、特にパトロールを中心とした防犯活動に力を入れていますが、平成28年からは「ポールウォーキング」と組み合わせた防犯パトロールをスタート。
 平成29年1月17日に行われたちょっと変わり種の防犯パトロールに同行してみました。
田園調布東久自治会の皆さん
田園調布東久自治会の皆さん



「ポールウォーキング」って、何?
 両手に1本ずつ、スキーのストックに似たポールを持って杖のように使い、下半身だけではなく上半身の力も使って歩くのがポールウォーキング。その魅力と効果を、自治会長の豆生田克行(まめうだ かつゆき)さんは次のように語ります。
 「安全で無理なくできる運動です。ポールを持つことで両腕を使い、背筋も伸びます。もちろん、歩行によって下半身も使うので、低負荷ながら全身運動になるのです。しかも、このあたりは地名を『嶺町(みねまち)』というほど傾斜が多い土地。そのアップダウンを利用できますし、地域内に工場も商店も会社もない完全な住宅街なので、車の通行も少ない。したがって、ポールウォーキングに向いた地形と状況が整っているわけです」
 ポールの重量は1本200~250g程度と軽いのですが、このわずかな負担があることに加え、後ろ脚を蹴るときに腕の力も使います。
 「健康増進」と「防犯」の両立。ポールウォーキングのリーダー養成講座を受講した際、豆生田さんはふと思いついたのだそうです。
東久自治会 会長 豆生田克行さん
東久自治会 会長 豆生田克行さん
「ポール」は、手元も握りやすい構造
「ポール」は、手元も握りやすい構造

準備体操と整理体操も
 パトロールは月2回。地域を越えた33人のメンバーのうち、15~20名が参加して行われます。コースは毎回ランダムで、40分ほどかけて町内やその近隣を回ります。ポールウォーキングの熟練度や体調によって、早く歩く人とゆっくり歩く人が分かれるなど、個人にあったペースで行うようにも心掛けています。ポールを持っていない人にはレンタルも可能です。
 単なる防犯パトロールではなく健康増進も目的としているので、まずは準備体操から。終了後には、しっかりと整理体操も行います。
 大田区役所・嶺町特別出張所副所長の盛島貴恵子(もりしま きえこ)さんは、「嶺町地区には五つの町会があり、昨年、この5町会で『ポール』を購入しました。嶺町地区全体で健康維持・増進の取組を始めたところです。自宅から出る人が増え、仲間との触れ合いを楽しむことにもつながっていると思います。特に、この東久地区では防犯パトロールと組み合わせることにより、予想以上の効果が上がっているように思います」と語ってくれました。
大田区役所 嶺町特別出張所 副所長 盛島貴恵子さん
大田区役所 嶺町特別出張所 副所長 盛島貴恵子さん
体操もポールを使って
体操もポールを使って
君和田(きみわだ)さんの進行でキビキビと
君和田(きみわだ)さんの進行でキビキビと

友達が増え、リハビリ代わりにもできる
安藤しげ子さん(左)
安藤しげ子さん(左)
 「メンバーは、50~80代。やはりお年寄りの方が多いので、運動不足の解消だけではなく社会参加の機会を設けたいとの考えがありました。社会貢献にもなり、参加して友達が増えたという人もいますし、病後のリハビリのつもりで参加している人もいます」
 毎月決まった日にちに実施されることで参加しやすく、お揃いのベストを着られることを誇りに思う人が多いのだそうです。
 メンバーの安藤しげ子さんは、「パトロールに参加して以来、毎日のお参りにもポールを活用して歩くようになりました。足腰も楽になりましたよ」と笑顔を見せてくれました。
アップダウンもなんのその
アップダウンもなんのその
 「最初のうちは、街のクリーン活動も加えようとしたのです。ところが、この地区にはタバコの吸い殻も空き缶もほとんど落ちていない。結局、それは諦めました。いいことですけどね。」
 さすが田園調布。豆生田さんは、そう笑って話してくれました。

防犯アドバイザーもポールを持って参加
田園調布警察署 生活安全課長 榎鶴 篤(えのきづる あつし)さんの話
 東久自治会は、閑静な住宅街にあります。直近には、歌手「福山雅治」さんのヒット曲「桜坂」の舞台にもなった桜の名所があり、春には多くの花見客で賑わいます。
 東久自治会は、ポールウォーキングによる防犯パトロールのほか、交代で平日毎日防犯パトロールを行っています。当署管内は、繁華街こそないものの、侵入盗や女性や子供に対する声掛け事案など、住民の方々が不安に感じる事案が散発的に発生しており、警察と自治会等が連携しなければ、安全・安心な街を作ることができないと強く感じています。その中でも、積極的に防犯パトロールをしていただいている東久自治会の皆さんの活動に対しては、当署としても大変頼もしく思っております。
 東久自治会の防犯パトロールには、当署の川崎宏一(かわさき こういち)防犯アドバイザーが参加させていただいており、ポールウォーキングの指導員となるための講習も受けているところです。
 今後、東久自治会をモデルケースとして、「ポールウォーキング」による防犯パトロールを広め、地域の方の健康増進と街の安全・安心が同時に実現していければと思っています。
田園調布警察署 生活安全課長 榎鶴篤さん
田園調布警察署 生活安全課長 榎鶴篤さん
防犯アドバイザー 川崎宏一さん
防犯アドバイザー 川崎宏一さん


田園調布東久自治会
桜坂
ポールを使った体操
パトロール風景

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